スワネルの読み物

帰り道に止まることにした話。

  ハイエースが納車された日の夕方、そのまま真っ直ぐ家には帰らなかった。 ハイウェイオアシスに止めて、エンジンを切った。 特に理由はなかった。ただ、もう少しここにいたかった。 荷物は何もなかった。毛布もない。ソファもない。木の床もない。がらんとしたハイエースの荷室に、そのまま寝転がった。 新居に引っ越した初日の夜に似た気持ちだった、と思う。 何もない部屋に寝転がって、天井を見上げる。この空間が、これから自分のものになるという感覚。まだ何もないのに、もうここにいたい。   それまで、自分はインドアだと思っていた。 外に出ることが好きなわけでも、旅が好きなわけでも、アウトドアが好きなわけでもなかった。ただ、車が必要になって、ハイエースを選んだ。 でも、そのがらんとした荷室に寝転がったとき、何かが変わった。 外にいるのに、部屋にいるみたいだった。移動しているのに、帰ってきたみたいだった。 しばらくして、妻のアトレーを整え始めた。 本格的な内装キットではなく、ただ居心地よく過ごせるように。床を張って、小さなクッションを置いて。それだけで、車内が変わった。 帰り道に止まることが増えた。どこかに行くためではなく、ただここにいるために。 居場所というのは、与えられるものだと思っていた。 家があって、部屋があって、そこが居場所になる。でもハイウェイオアシスの駐車場で寝転がったあの夕方、居場所はつくれるものだと知った。 しかも、帰り道の途中に。 suwaneruは、その感覚から生まれています。 特別な旅のためではなく、移動する人のために。絶景のためではなく、いつもの夕方のために。車を、どこでも拠点に。 あのハイウェイオアシスの夕方を、もっと多くの人に届けたいと思っています。 syftetは、居場所をつくるためのキットです。詳しくは商品ページをご覧ください。和歌山のsuwaneru no tomaribeでは実際に体験していただけます。完全予約制ですので、お気軽にお問い合わせください。 syftetを見る 移動する人の、居場所をつくる。 suwaneru

帰り道に止まることにした話。

  ハイエースが納車された日の夕方、そのまま真っ直ぐ家には帰らなかった。 ハイウェイオアシスに止めて、エンジンを切った。 特に理由はなかった。ただ、もう少しここにいたかった。 荷物は何もなかった。毛布もない。ソファもない。木の床もない。がらんとしたハイエースの荷室に、そのまま寝転がった。 新居に引っ越した初日の夜に似た気持ちだった、と思う。 何もない部屋に寝転がって、天井を見上げる。この空間が、これから自分のものになるという感覚。まだ何もないのに、もうここにいたい。   それまで、自分はインドアだと思っていた。 外に出ることが好きなわけでも、旅が好きなわけでも、アウトドアが好きなわけでもなかった。ただ、車が必要になって、ハイエースを選んだ。 でも、そのがらんとした荷室に寝転がったとき、何かが変わった。 外にいるのに、部屋にいるみたいだった。移動しているのに、帰ってきたみたいだった。 しばらくして、妻のアトレーを整え始めた。 本格的な内装キットではなく、ただ居心地よく過ごせるように。床を張って、小さなクッションを置いて。それだけで、車内が変わった。 帰り道に止まることが増えた。どこかに行くためではなく、ただここにいるために。 居場所というのは、与えられるものだと思っていた。 家があって、部屋があって、そこが居場所になる。でもハイウェイオアシスの駐車場で寝転がったあの夕方、居場所はつくれるものだと知った。 しかも、帰り道の途中に。 suwaneruは、その感覚から生まれています。 特別な旅のためではなく、移動する人のために。絶景のためではなく、いつもの夕方のために。車を、どこでも拠点に。 あのハイウェイオアシスの夕方を、もっと多くの人に届けたいと思っています。 syftetは、居場所をつくるためのキットです。詳しくは商品ページをご覧ください。和歌山のsuwaneru no tomaribeでは実際に体験していただけます。完全予約制ですので、お気軽にお問い合わせください。 syftetを見る 移動する人の、居場所をつくる。 suwaneru

syftetができるまで。一人でつくる理由。

syftetは、受注から納品まで約2〜3ヶ月かかります。 工場で大量につくっているわけではありません。和歌山の工房で、一人で手を動かしてつくっています。設計して、切り出して、組み立てて、仕上げて、届ける。その全てを、一人でやっています。 なぜそうするのか。よく聞かれます。 答えは単純です。全て手作業だから、ぬくもりが生まれると思っているからです。 ぬくもりと、ゆるむこと 車内に居場所をつくるとき、大事なのは機能だけではないと思っています。 座ったときに身体がゆるむかどうか。その空間に、安心できる気配があるかどうか。 機械で均一に切り出されたものと、人の手で一枚ずつ丁寧に仕上げたものは、スペックが同じでも何かが違う。その違いが、ゆるめる空間をつくるかどうかに関わっていると思っています。 根拠のある話ではないかもしれません。でもそう信じてつくっています。 工程について syftetができるまでの流れを紹介します。 ① 設計 お客様の車種・使い方・希望をもとに寸法を確認します。syftetはハイエースDXとスーパーGL標準ボディに対応していますが、車両の状態によって細部の調整が必要な場合もあります。ここで丁寧に確認しておくことが、納品後の使いやすさに直結します。 ② 木材の切り出し シナ合板を一枚ずつ切り出します。全て手作業です。 シナ合板を選んでいる理由は、木目が美しく、加工がしやすく、軽いからです。車内に置くものは重すぎてはいけない。でも、軽さだけを追いかけると質感が失われる。そのバランスをシナ合板は持っています。 ③ 組み立て 切り出したパーツを組み上げていきます。キャビネット・ベッド・テーブルが一体になる構造のため、組み立ての精度が使い心地に直接影響します。 ここが最も時間のかかる工程です。一つひとつ確認しながら進めます。 ④ 塗装・仕上げ ウレタン塗装で仕上げます。木の質感を残しながら、耐久性を確保する。車内という環境は、温度・湿度の変化が大きい。その変化に耐えられる仕上げが必要です。 細部の面取りや磨きも、この工程で行います。手が触れる場所は特に丁寧に。毎日乗り降りするとき、触れるたびに気持ちいいと感じてほしいからです。 ⑤ 検品・梱包・納品 完成したsyftetを確認し、梱包して届けます。 完成品で届けることにこだわっています。現地での組み立てが不要なため、受け取った日からすぐに車内が変わります。...

syftetができるまで。一人でつくる理由。

syftetは、受注から納品まで約2〜3ヶ月かかります。 工場で大量につくっているわけではありません。和歌山の工房で、一人で手を動かしてつくっています。設計して、切り出して、組み立てて、仕上げて、届ける。その全てを、一人でやっています。 なぜそうするのか。よく聞かれます。 答えは単純です。全て手作業だから、ぬくもりが生まれると思っているからです。 ぬくもりと、ゆるむこと 車内に居場所をつくるとき、大事なのは機能だけではないと思っています。 座ったときに身体がゆるむかどうか。その空間に、安心できる気配があるかどうか。 機械で均一に切り出されたものと、人の手で一枚ずつ丁寧に仕上げたものは、スペックが同じでも何かが違う。その違いが、ゆるめる空間をつくるかどうかに関わっていると思っています。 根拠のある話ではないかもしれません。でもそう信じてつくっています。 工程について syftetができるまでの流れを紹介します。 ① 設計 お客様の車種・使い方・希望をもとに寸法を確認します。syftetはハイエースDXとスーパーGL標準ボディに対応していますが、車両の状態によって細部の調整が必要な場合もあります。ここで丁寧に確認しておくことが、納品後の使いやすさに直結します。 ② 木材の切り出し シナ合板を一枚ずつ切り出します。全て手作業です。 シナ合板を選んでいる理由は、木目が美しく、加工がしやすく、軽いからです。車内に置くものは重すぎてはいけない。でも、軽さだけを追いかけると質感が失われる。そのバランスをシナ合板は持っています。 ③ 組み立て 切り出したパーツを組み上げていきます。キャビネット・ベッド・テーブルが一体になる構造のため、組み立ての精度が使い心地に直接影響します。 ここが最も時間のかかる工程です。一つひとつ確認しながら進めます。 ④ 塗装・仕上げ ウレタン塗装で仕上げます。木の質感を残しながら、耐久性を確保する。車内という環境は、温度・湿度の変化が大きい。その変化に耐えられる仕上げが必要です。 細部の面取りや磨きも、この工程で行います。手が触れる場所は特に丁寧に。毎日乗り降りするとき、触れるたびに気持ちいいと感じてほしいからです。 ⑤ 検品・梱包・納品 完成したsyftetを確認し、梱包して届けます。 完成品で届けることにこだわっています。現地での組み立てが不要なため、受け取った日からすぐに車内が変わります。...

車内で、ゆるむ。flikaが大切にしていること。

車内でくつろぐ、というのは意外と難しい。 シートに座ってはいる。でもどこか身体が緊張したまま。帰ってきた気がしない。居場所のような感覚にならない。 その理由を突き詰めると、「ゆるめていない」ということに行き着きます。 ゆるむ、ということ flikaをつくる前に、ローソファの設計を長く続けてきました。 その中でずっと追いかけてきたのが、「身体が緊張をほぐす瞬間」です。座った瞬間に肩が落ちる。しばらくすると背中が沈む。気づいたら深く息を吐いている。 その瞬間をどうつくるか。それがソファ設計の核心だと思ってきました。 flikaはその思想を、車内という限られた空間に持ち込んだものです。 なぜ車内でゆるめないのか 車のシートは、運転するために設計されています。前を向いて、操作できる姿勢を保つための道具。それは正しい設計です。 でも、エンジンを切った後は話が違います。 止まった車の中で過ごすとき、人は「運転モード」から抜け出せないままでいることが多い。シートの形が、身体にそう伝えているから。 flikaは、その切り替えをつくるためのソファです。 限られた空間での設計思想 車内は狭い。そこにソファを置くとなると、多くの場合「小さくする」という方向に向かいます。 でもflikaが大切にしたのは「小さくする」ではなく「ゆるめる」でした。 どんなに小さくても、身体が緊張したままでは意味がない。どんなに機能的でも、くつろげなければ居場所にならない。 座った瞬間に肩が落ちる。そのために必要な沈み込みの深さ、背もたれの角度、素材の柔らかさ。それを車内という制約の中で実現することが、flikaの設計課題でした。 車でも、家でも flikaは車内だけでなく、家のリビングにも置けます。 これは「どこでも使えて便利」という話ではありません。 車内と家、どちらの空間でも「ゆるめる」ことができる道具であるということです。帰り道の車内で使い、家に持ち込んで使う。場所が変わっても、ゆるむための道具として機能する。 それがflikaの設計が目指したことです。 素材について 車内は蒸れやすい空間です。特に夏、閉め切った車内では、一般的なソファ素材では不快になることがある。 flikaには透湿素材を使っています。蒸れにくく、長時間座っていても不快感が出にくい。カバーは洗濯機で洗えます。 レザーのストラップの脱着でレイアウト変更できるため、車に載せる・降ろすの動作も負担になりません。 最後に ソファは、ゆるむための道具だと思っています。 それは家の中だけの話ではなく、帰り道の車内でも同じはずです。...

車内で、ゆるむ。flikaが大切にしていること。

車内でくつろぐ、というのは意外と難しい。 シートに座ってはいる。でもどこか身体が緊張したまま。帰ってきた気がしない。居場所のような感覚にならない。 その理由を突き詰めると、「ゆるめていない」ということに行き着きます。 ゆるむ、ということ flikaをつくる前に、ローソファの設計を長く続けてきました。 その中でずっと追いかけてきたのが、「身体が緊張をほぐす瞬間」です。座った瞬間に肩が落ちる。しばらくすると背中が沈む。気づいたら深く息を吐いている。 その瞬間をどうつくるか。それがソファ設計の核心だと思ってきました。 flikaはその思想を、車内という限られた空間に持ち込んだものです。 なぜ車内でゆるめないのか 車のシートは、運転するために設計されています。前を向いて、操作できる姿勢を保つための道具。それは正しい設計です。 でも、エンジンを切った後は話が違います。 止まった車の中で過ごすとき、人は「運転モード」から抜け出せないままでいることが多い。シートの形が、身体にそう伝えているから。 flikaは、その切り替えをつくるためのソファです。 限られた空間での設計思想 車内は狭い。そこにソファを置くとなると、多くの場合「小さくする」という方向に向かいます。 でもflikaが大切にしたのは「小さくする」ではなく「ゆるめる」でした。 どんなに小さくても、身体が緊張したままでは意味がない。どんなに機能的でも、くつろげなければ居場所にならない。 座った瞬間に肩が落ちる。そのために必要な沈み込みの深さ、背もたれの角度、素材の柔らかさ。それを車内という制約の中で実現することが、flikaの設計課題でした。 車でも、家でも flikaは車内だけでなく、家のリビングにも置けます。 これは「どこでも使えて便利」という話ではありません。 車内と家、どちらの空間でも「ゆるめる」ことができる道具であるということです。帰り道の車内で使い、家に持ち込んで使う。場所が変わっても、ゆるむための道具として機能する。 それがflikaの設計が目指したことです。 素材について 車内は蒸れやすい空間です。特に夏、閉め切った車内では、一般的なソファ素材では不快になることがある。 flikaには透湿素材を使っています。蒸れにくく、長時間座っていても不快感が出にくい。カバーは洗濯機で洗えます。 レザーのストラップの脱着でレイアウト変更できるため、車に載せる・降ろすの動作も負担になりません。 最後に ソファは、ゆるむための道具だと思っています。 それは家の中だけの話ではなく、帰り道の車内でも同じはずです。...

ハイエースDXとスーパーGLの違いと、内装キットの選び方。

ハイエースを選ぶとき、多くの人が最初に迷うのがDXとスーパーGLの違いです。   カタログスペックは調べれば出てきます。でも「内装キットを入れる前提で、どちらを選べばいいか」という情報は、意外と少ない。   この記事では、suwaneruがsyftetをつくる中で学んできた視点から、DXとスーパーGLの違いと、内装キットを選ぶ際の考え方を整理します。     ■ ハイエースDXとは   DXはハイエースの商用グレードです。   もともとは仕事用の車として設計されているため、内装はシンプルです。天井は内張りが最小限で、床も飾らない。その分、加工がしやすく、自分の手で居場所をつくる余地が大きい。   後部座席は簡易タイプで薄く折り畳みやすいため、内装キットを設置した後も動線を確保しやすいのが特徴です。   suwaneruのsyftetは、このDXの空間をベースに設計されています。   ハイエース バン DX(ロング・標準ボディ・標準ルーフ) 全長:4,695mm 全幅:1,695mm 全高:1,980mm 荷室長:約3,000mm 荷室幅:約1,520mm     ■ ハイエーススーパーGLとは...

ハイエースDXとスーパーGLの違いと、内装キットの選び方。

ハイエースを選ぶとき、多くの人が最初に迷うのがDXとスーパーGLの違いです。   カタログスペックは調べれば出てきます。でも「内装キットを入れる前提で、どちらを選べばいいか」という情報は、意外と少ない。   この記事では、suwaneruがsyftetをつくる中で学んできた視点から、DXとスーパーGLの違いと、内装キットを選ぶ際の考え方を整理します。     ■ ハイエースDXとは   DXはハイエースの商用グレードです。   もともとは仕事用の車として設計されているため、内装はシンプルです。天井は内張りが最小限で、床も飾らない。その分、加工がしやすく、自分の手で居場所をつくる余地が大きい。   後部座席は簡易タイプで薄く折り畳みやすいため、内装キットを設置した後も動線を確保しやすいのが特徴です。   suwaneruのsyftetは、このDXの空間をベースに設計されています。   ハイエース バン DX(ロング・標準ボディ・標準ルーフ) 全長:4,695mm 全幅:1,695mm 全高:1,980mm 荷室長:約3,000mm 荷室幅:約1,520mm     ■ ハイエーススーパーGLとは...

【初心者必見】車中泊で夏に失敗しない!後悔ゼロの準備と対策リスト

夏の車中泊は暑さ、虫、プライバシーなど様々な要因で失敗しやすく、初心者の約7割が「もう二度とやりたくない」と感じてしまうのが現実です。しかし、適切な準備と対策を知っていれば、これらの失敗は完全に防げます。この記事では、実際の失敗体験談から学ぶ具体的な対策方法、必須の持ち物リスト、快適なスポット選びのコツまで、夏の車中泊を成功させるための全てを解説します。

【初心者必見】車中泊で夏に失敗しない!後悔ゼロの準備と対策リスト

夏の車中泊は暑さ、虫、プライバシーなど様々な要因で失敗しやすく、初心者の約7割が「もう二度とやりたくない」と感じてしまうのが現実です。しかし、適切な準備と対策を知っていれば、これらの失敗は完全に防げます。この記事では、実際の失敗体験談から学ぶ具体的な対策方法、必須の持ち物リスト、快適なスポット選びのコツまで、夏の車中泊を成功させるための全てを解説します。

バンライフカー?車中泊カー?キャンピングカー?あなたの旅に最適な「違い」と選び方を見つけよう

ンライフカー、車中泊カー、キャンピングカー。言葉は似ていますが、その違いをご存知ですか?この記事では、それぞれの定義や特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。

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ンライフカー、車中泊カー、キャンピングカー。言葉は似ていますが、その違いをご存知ですか?この記事では、それぞれの定義や特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。